第3章では、本命星と月命星について見てきました。 そして本命星、月命星と続けば、次に出てくるのはやはり九星盤です。
暦(こよみ)を見たとき、 干支や九星が並んでいる表の下の方に、少し傾いた四角形の図が出てきたと思います。 それが九星盤です。
九星盤を年単位で作ったものを年盤、月単位で作ったものを月盤と呼びます。 この章では、その基本的な見方を学んでいきましょう。
右の図は後天定位盤と呼ばれるものです。 「後天があるなら先天もあるわけ?」とすぐ聞きたくなりますが、もちろんあります。 ただ、それをここで詳しく解説し始めるとかなり長くなりますので、 この講座では実用に必要な範囲に絞って進めます。
この図を見て最初に気づくのは、北が下、南が上になっていることだと思います。 ふだんの地図とは逆なので違和感があるかもしれませんが、 気学ではこの向きで見るのが基本です。
そうすると、左が東、右が西になります。 また、東西南北の幅が狭く、その間の斜め方位が広くなっていることにも気づくでしょう。
この違いには理由があります。 十二支を方位に当てはめると、四正には1つの支が、四隅には2つの支が入るからです。 その話はあとで詳しく出てきますので、今はまず「九星盤とはこういう形をしている」と覚えてください。
次に、この九星盤の上で九星がどのように回っていくかを見ていきます。 年ごと、月ごと、そして日ごとに、九星は一定の順序で移動していきます。
後天定位盤を最初に見たときは、数字がなんとなくランダムに並んでいるように感じたかもしれません。 ですが、実はちゃんとした規則があります。
図で見ると分かりやすいのですが、 北の一白を起点にして、そこから決まった順序で二黒、三碧、四緑……と進んでいきます。 これは、昔よくやった「魔法陣」の並び方に似ています。 縦・横・斜めに足して同じ数になる、あの並びです。
ここで本当に大事なのは、「魔法陣の理屈」そのものよりも、 九星が決まった順序で回るという感覚をつかむことです。
この動きは、あとで盤を見るときに必ず必要になります。 紙に九つのマスを書いて、実際に一白から九紫まで並べてみると、かなり覚えやすくなります。
九星の回り方が分かったら、次は自分の九星盤を作ってみましょう。 たとえば自分の本命星が一白水星だと仮定します。
後天定位盤では一白水星は北にありますが、 自分の九星盤を作るときは自分の本命星を中央に置くところから始めます。 そこを起点にして、先ほどの順序で一白、二黒、三碧……と並べていくわけです。
つまり、最初に覚えておいてほしいのは次の一点です。
まず自分の本命星を真ん中に置いて、そこから九星を回していく。
これは実際に紙に書いてみると理解が早いです。 気学は頭の中だけで覚えるより、手を動かして慣れる方が早い世界です。 ぜひ、一度ご自分で盤を書いてみてください。
第2章で、九星に配当された八卦の象意に触れました。 九星では、それぞれの方位を八卦の名前で呼ぶのが通例です。
たとえば、「北の方位には一白水星が回座していて……」という代わりに、 「坎宮に一白水星が回座していて……」という言い方をします。 これは、単なる方位名ではなく、その方位が持つ象意も一緒に意識するためです。
自分の本命星や月命星は、年や月の流れによって座所を移動していきます。 その移動先の宮が持つ象意が、その年、その月の影響として表れると考えるわけです。
ですから、方位名を「北・南」だけでなく、 坎宮・坤宮・震宮……という形でも慣れておくことが大切です。
第2章で十二支の話をしたとき、 「なぜ十二支が必要なのか」という説明を少し保留にしていました。 その理由が、ここで出てきます。
上の図は、後天定位盤の各方位に十二支を配したものです。 十二支リストと見比べると、「子」が北で12月、「丑」が1月、「寅」が2月……というように、 時計回りに進んでいることが分かると思います。
ただし、気学では北が下ですから、ふだんの時計の感覚とは上下が逆になります。 そこだけは最初に少し戸惑うかもしれません。
そして重要なのは、
という点です。 この配置を覚えておくと、次章で出てくる歳破や月破、 そして方位の吉凶の理解がかなりスムーズになります。
九星の位置と、十二支の位置を、方位の中で一緒に結びつけて覚える。 ここまで入ってくると、気学の盤を見る感覚が一気に深まってきます。