ここでは、気学の占術でよく使われる用語を、なるべくやさしく整理していきます。
次章以降ではさまざまな占術や判断方法が登場しますが、 最低限ここにある言葉の意味が分からないと、何が書いてあるのか分かりにくくなります。 もし途中で意味不明になったら、このページに戻って読み返してください。
ただし、以前お約束した通り、この講座は占い師になるための専門講座ではありません。 ですから、必要以上に難しい言葉が乱発されないよう配慮しながら進めていきます。
「あなた、何どし生まれなの?」「私はうまどしよ!」という会話は、 今でも普通にありますよね。令和の時代の今でも、自分の十二支を知らない人は、 まずいないと思います。
子(ね)、丑(うし)、寅(とら)……と続いて、1年を12に分けて表していきます。 ただし、その呼び名の起源は動物そのものではなく、もっと古い漢字に由来するとされています。 たとえば子は「孳」、丑は「紐」など、今ではなかなか使わない字が元になっているそうです。
では、なぜこの講座の最初に十二支を置いたのでしょうか。 性格診断などで十二支が登場することもありますが、あとで年盤や月盤、方位の話をしていくときに、 破れ(歳破・月破)などでとても重要な働きをするからです。
今の段階では、深く難しく考えなくて大丈夫です。 まずは「十二支の読み」と、「月の数え方は1月からではなく12月から始まる場面がある」 ということに慣れていただければ十分です。
人の性格を見るとき、通常は本命星や傾斜宮などを中心に判断しますが、 十二支は年単位の個性や運命的傾向を表し、その人の社会的傾向や対人関係の特徴を見る補助にもなります。
とりあえず、こちらから 「十二支リスト」を見てみましょう。 当たっていますか? ここでは、性格よりもまず、十二支そのものに親しんでいただければひとまず十分です。
十二支を覚えたところで、次は「十干(じっかん)」です。 かつては「ひのえうま」の女性は気が強いなどと言われた時代がありましたが、 もちろん今となっては、そういう決めつけは迷惑な話でもあります。
この「ひのえうま」を漢字で書くと「丙午」です。 最初の「丙」が十干です。十干は元来、10進法の1〜10にあたる順序を表すものと考えられています。
十干は、性格の微調整や個人の特徴、表面的な行動パターンを見るときに使われることがあります。 気学では十二支ほど頻繁ではありませんが、四柱推命などでは非常に重要な位置を占めます。
十干の性格的な特徴もあわせて、こちらから見てみましょう。 また、自分の誕生日や特定の日の干支・九星・九星盤などを概要で見られるツールとして、 こちらも一度見ておくと良いと思います。
十二支は12で一巡し、十干は10で一巡します。 したがって組み合わせは60通りとなり、これを六十干支と呼びます。
たとえば1924年(大正13年)は「甲子」で、次の甲子は60年後の1984年、 さらに次は2044年ということになります。 ちなみに2025年は「乙巳(きのとみ)」、そして2026年は有名な「丙午(ひのえうま)」です。
相性などの診断で非常に大切になるのが、この「五行説」です。 九星の名称には、一白水星、二黒土星、三碧木星のように、 「木・火・土・金・水」の5つの性質が含まれています。これを五行と呼びます。
五行説は紀元前400年ごろ、中国の戦国時代に生まれたといわれています。 古代の人々は、太陽や月のほかに、水星・火星・木星・金星・土星という5つの惑星に注目し、 それがこの世のさまざまな出来事に関わると考えました。 そして、人々の生活に身近な「水」「火」「木」「金」「土」に対応づけて、 この世の事象を5つのグループに整理したのが始まりだとされます。
五行同士が互いに親しみ合い、助け合う関係を「相生」といいます。 ここは今後も何度も出てきますので、ぜひ慣れてください。
このように、お互いを助け、助けられる関係が相生です。 矢印の根本側の、助ける関係を生気大吉、 助けられる受け身の関係を退気小吉と呼びます。 また、木と木、火と火のように同じ性情同士の関係を 比和中吉といいます。
相生とは反対に、互いに傷つけたり、抑え込んだりする関係を「相克」といいます。
矢印の根本側の、積極的に傷つける関係を死気小凶、 傷つけられる関係を殺気大凶と呼び、いずれも凶の関係です。
一白、二黒、三碧……という九星は、この五行と結びつけて意味づけられています。 つまり「一白水星」「二黒土星」のような名前は、 生まれ年や生まれ月の大気の性情、ある年月の大気の性格を表すためのものです。
また五行にはそれぞれ象意や特徴があります。 こちらから参照できますので、 まずは最低限の象意だけでも覚えるようにすると、今後の理解がかなり深まります。
九星とは、一白、二黒、三碧、四緑、五黄、六白、七赤、八白、九紫の九つの星のことです。 これは八卦の象意を配当したもので、方位や性情と深く結びついています。
八卦では、乾(けん)、兌(だ)、離(り)、震(しん)、巽(そん)、坎(かん)、艮(ごん)、坤(こん) と続きますが、ここでは全部を無理に覚えなくても大丈夫です。 まずは九星と方位の関係をざっと見てください。
| 九星 | 八卦 | 正象 | 人 | 方位 |
|---|---|---|---|---|
| 一白水星 | 坎 | 水 | 中男 | 北 |
| 二黒土星 | 坤 | 地 | 母 | 南西 |
| 三碧木星 | 震 | 雷 | 長男 | 東 |
| 四緑木星 | 巽 | 風 | 長女 | 東南 |
| 五黄土星 | - | - | - | 中央 |
| 六白金星 | 乾 | 天 | 父 | 西北 |
| 七赤金星 | 兌 | 沢 | 少女 | 西 |
| 八白土星 | 艮 | 山 | 少男 | 東北 |
| 九紫火星 | 離 | 火 | 中女 | 南 |
なお、九星では五黄土星が中央に位置し、万物を土化する強い象意を持つとされます。 八卦の順と九星の順は少し違いますので、混同しないように少しずつ慣れていきましょう。
ここで暦の話をするの?と思われるかもしれません。 ですが、東洋占術の本を開くと、かなりの確率で暦の説明が最初に出てきます。 それほど重要なのです。
日本では長く旧暦(太陰太陽暦)が使われていましたが、 明治5年11月9日の太政官布告によって、その年の12月3日を明治6年1月1日とすることが定められ、 これが現在の新暦(太陽暦)につながっています。
今では「暦」という言葉はあまり日常で使われませんが、 農業や宗教行事、占術の判断では今も大切な意味を持っています。 ここでは、その中でも特に気学に関わりの深いものを取り上げます。
まず一番基本になるのが日付です。 現在使われているのは新暦ですが、旧暦もあわせて見る場面があります。
七曜とは、木・火・土・金・水に、日(太陽)と月を加えた七つを、 日ごとに配したものです。 私たちが普段使っている月曜日、火曜日、水曜日……の感覚そのものですね。
十干と十二支を合わせたものが干支です。 たとえば「丙午」のように書きます。暦では九星とともに、非常に大切な要素です。
結婚式は大安がよい、葬式は友引を避ける――こうした感覚は今でもよく使われます。 これが六曜です。 日本に伝わったのは室町時代といわれ、現在でも日常生活の中にかなり残っています。
| 六曜 | 呼び方 | 易象 |
|---|---|---|
| 先勝 | せんかち | 急用や訴訟などに吉。ただし午後は凶 |
| 友引 | ともびき | 午前と夕刻と夜は相引きで勝負なし。ただし昼は凶 |
| 先負 | せんまけ | 静かにしているのがよい日。公事や急用は避けたい |
| 仏滅 | ぶつめつ | 移転、開店、結婚など諸事に悪い凶の日 |
| 大安 | たいあん | 移転、建築、旅行、結婚などに良い吉日 |
| 赤口 | じゃっく | 新規の事始めはもちろん、万事に悪い凶の日 |
そして暦の中で、気学にとって特に重要なのが九星です。 年度の九星、月度の九星、日度の九星というように、 いつの時間軸で見るかによって意味が変わってきます。 気学の吉凶判断では、こうした暦情報と九星の重なりを見ていきます。